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子供の歯の色がまだらになっている?

子供の歯の色がまだらになっている?

子供の歯の色がまだらになっているのに気づき、不安になるパパやママはおられるでしょう。子供の歯がなぜまだらの色になるのか、原因や治療法、処置も含めてご紹介いたします。

子供の歯の色が違う?

子供の前歯がまだらな白色になっていると、歯磨きの時間に気づく方がおられます。部分的でも白い歯の方が良いのではと思われるでしょうが、実はそれは良くないサインかもしれません。歯がまだらの色の白さ(ホワイトスポット)になる原因は下記の通りです。

  • 初期のむし歯になっている
  • エナメル質形成不全症である

初期むし歯になっている

口腔内の歯垢(プラーク)に潜む細菌が、食べかすの糖をもとに酸を排出し、それが歯に付着し、歯のエナメル質に含まれるミネラルが溶けてしまうというのが虫歯の最初の段階です。エナメル質が溶けることを脱灰と言いますが、初期の症状に白く歯が濁るという特徴があります。

エナメル質形成不全症になっている

エナメル質形成不全症とは、漢字が示す通り、何らかの原因により、エナメル質が石灰化されていない、完全にエナメル質が出来ていないという状態です。エナメル質が正常に形成されておらず歯質が弱いため、象牙質の色である黄色っぽい歯になりがちで虫歯のリスクが上がる可能性があります。

エナメル質形成不全症が起こる原因
  • 遺伝によって起こるケース
  • 生まれて間もなく高熱で抗生剤を服用したケース
  • 歯が生える時期にビタミンなどの栄養が上手く摂取できなかったケース

どうすればまだらの歯は治る?

まだらの色の歯を治すにはどうすれば良いでしょうか。

初期むし歯の治療法

白さが異なる段階で初期むし歯に気づいた場合は、治る可能性があります。しっかりと歯磨きを行ってフッ素塗布も行えば、初期むし歯を修復することができます。ただし、小さくても穴が開いてしまったり、黒く変色を起こした虫歯は、歯磨きでのセルフケアで改善することができません。

一日三回の歯磨きを行うことと、就寝前には歯ブラシのみではなく、タフトブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを使うとより効果的です。

エナメル質形成不全症の治療法

エナメル質形成不全症であるまだらの歯は、エナメル質の脱灰を起こしていない状態で、エナメル質の構造が乱れて起こるホワイトスポットとブラウンスポットなど歯の色がまだらになります。そのため、歯ブラシでのブラッシングや、唾液の自浄作用による再石灰化も起きず、ホワイトニングをしても歯はきれいに白くなりません。

MIペーストを使う

軽度なエナメル質形成不全症であればミネラル成分(カルシウムやリン)の塗布で、ホワイトスポットが消える可能性があります。こちらは歯を削って行う治療ではないため、歯を削る処置が嫌という方はおすすめします。ただし、牛乳由来の成分であるため、乳製品のアレルギーの方には使えません。

ダイレクトボンディングで対処

こちらは歯のホワイトスポット部分を削って、歯科用プラスチック(コンポジットレジン)を接着剤で形を整えるという処置です。入れた当初はきれいですが、プラスチックは吸水性があるという性質のため、プラスチックの部分が経年劣化により変色をします。やり替えが必要なため、長持ちするかという点については疑問が生じます。

ラミネートべニアで対処

前歯の表面を0.5mm程度削り、薄い板状のセラミックを接着剤でネイルのように貼り付けて行う治療法です。被せ物(クラウン)をする際は歯を表も裏もまんべんなく削る必要がありますが、ラミネートべニアは表側のみであるので、削る量は少ないです。ただ、やはり薄い板状のセラミックを貼るため、固いものを噛むと割れることがあります。

子供の歯の色がまだらに見えるに関するQ&A

子供の歯の色がまだらになる原因は?

子供の歯がまだらになる原因は、主に初期のむし歯やエナメル質形成不全症です。初期のむし歯ではエナメル質の脱灰による白い斑点が、エナメル質形成不全症では歯の発育異常による色の変化が見られます。

エナメル質形成不全症の治療法はどのようなものですか?

エナメル質形成不全症の治療法として、ミネラル成分の塗布やMIペーストの使用が挙げられます。また、歯のホワイトスポット部分を削ってプラスチックを接着するダイレクトボンディングや、ラミネートべニアを用いた治療も選択肢となります。

ラミネートべニアでの治療にはどのようなリスクがありますか?

ラミネートべニアは薄い板状のセラミックを歯に貼り付ける治療法ですが、固いものを噛む際に割れる可能性がある点に注意が必要です。また、歯を削る必要があるため、一度施術したら元に戻すことが難しいという面もあります。

まとめ

歯のキャラクター
乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄いため、虫歯の進行が大人よりも早いです。お子さんの歯に白い斑点があるなど気になる点があれば早めに歯科医院を受診しましょう。幼いうちから歯を健康に保つために歯医者さんへ定期検診へ行うと、歯医者さんを嫌がらないです。

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