電動歯ブラシは、上手に使えば日々の歯のお手入れがより楽になります。短時間で効率的にブラッシング出来、たくさんの種類が販売されています。電動歯ブラシでの歯磨きについてご説明します。
電動歯ブラシの方が普通の歯ブラシよりもきれいに磨ける?
電動歯ブラシの方がきれいに磨けるかというと、実は一概にそうともいえません。
普通の歯ブラシで隅々まで歯垢を落としてきれいに磨けている方もいれば、電動歯ブラシで歯に汚れが多く残ってしまう人もいます。
電動歯ブラシは、人間の手では再現できないような細かい動きをして、音波で効率よく汚れを落としてくれます。歯みがき時間を短くするという利点もあります。
しかし手先が器用で普通の歯ブラシを細かく動かすことの出来る方は、きれいに歯垢が落とせます。
逆に歯ブラシを細かく動かせない方は、電動歯ブラシの方がきれいに歯垢が取れるのではないでしょうか。要は、上手に使えているかどうか、使い方次第、ということだと思います。
電動歯ブラシの使用方法と注意点
普通の歯ブラシと電動歯ブラシでは磨き方が全く違います。普通の歯ブラシは手でブラシを細かく振動させながら汚れを落としますが、電動歯ブラシはブラシそのものが動いてくれますので、ブラシのヘッドを歯に当てるだけです。そして歯の部位ごとにブラシの当て方が違います。
【歯の表面】
歯の表面を磨きたい時はブラシを歯に垂直に当てて、振動が歯全体に均等に伝わるようにします。ブラシを歯に押し付けると歯の表面に傷がつくことがありますので、力を入れないようにしましょう。
【歯と歯茎の境目】
歯の根本、歯と歯茎の境目のところには歯周ポケットと呼ばれる数ミリの溝があります。歯周ポケットには歯垢が溜まりやすいところ。
ブラシを歯に対して斜めに45度の角度で当てると、ブラシの先が歯周ポケットに入り込んでポケット内の汚れをかき出します。
【噛み合わせ部分】
上下の歯が噛み合わさる面は、ブラシを咬合面に対して垂直に当ててます。歯の咬合面には細かい凹凸があるため、まっすぐ当てるとブラシの毛先が凹凸の中に当たります。
電動ブラシの問題点(デメリット)
1.正しい使い方をしないと逆効果
電動歯ブラシを上手に使いこなすためには、汚れを落としたい部分に歯ブラシの毛先を適切な角度で当てる必要があります。そうでなければ汚れは落ちませんし、電動ブラシを強く当てすぎると歯や歯茎を傷つけるリスクがあります。
また、歯茎や頬に振動が伝わるために、磨けていると勘違いしてしまい、実は歯にはブラシがきちんと当たっていなかったということもあり得ます。
2.替えのブラシが高価で入手しにくい
普通の歯ブラシと比べると、電動歯ブラシは一般的に替えブラシの料金が高いです。また、普通の歯ブラシは薬局やコンビニでも買えますが、電動歯ブラシの替えのブラシは家電店でしか買えないことも多いです。
3.替えのブラシが高価なので替えずに長期間使う人が多い
替えのブラシが高価で入手しにくいため、古いブラシを使い続けて、なかなか新しいブラシに変えない方がおられます。同じブラシを長期間使うと、ブラシにばい菌が繁殖して、虫歯や歯周病を悪化させる原因になります。
電動歯ブラシでのNGな磨き方は?
①手でゴシゴシ動かさない
電動歯ブラシに慣れないうちは、つい、普通の歯ブラシのように電動歯ブラシを手でゴシゴシと動かしてしまいます。電動歯ブラシは勝手に動いてくれるので、手を細かく動かす必要はありません。そっとブラシを歯面に当てて使いましょう。
②ブラシを歯に押し付けない
しっかりと汚れを落としたいために、ブラシを歯に押し付けてしまうことがあります。電動歯ブラシは振動で汚れを取る器械ですので、押し付けてしまうと微細な振動の効果が半減してしまいます。
まとめ
電動ブラシの購入を検討しておられる方は、かかりつけの歯科医院に相談すると、ブラシのヘッドの大きさや柔らかさを選んでもらえます。電動歯ブラシ選びに迷った場合は、ぜひ歯科医院に相談してみましょう。