歯磨きをする時にえずく方がおられます。全員がえずくというわけではありません。理由やえずきを防げる方法について今日は詳しくご紹介いたします。
歯磨きをするとえずく原因とは
吐き気を催す状態をえずく(嘔吐く)と一般的に言います。歯科の分野でこれが起こりやすいのは、下記の時間が非常に多いでしょう。
- 歯ブラシで歯磨きをしている時
- 歯の治療を受けている時
どんな人に多い?
中年の男性や妊娠中の女性の方にそのようなお悩みが多いですが、基本的には年齢や性別に関係なく起こります。自宅で歯磨きをしていて、このえずきに悩んでいる方はおられ、専門的には嘔吐反射と呼びます。喉の奥に歯ブラシが行くと異物を感じてオエッとなるのは、反射的に嘔吐をしようとする生理現象です。特に敏感な方は、下記のような状態でもえずくことがあります。
- 口腔内に歯ブラシが入るだけ
- 舌に歯ブラシが触れるだけ
過去に喉に異物が入ってしまい大変な思いをされた方は、過敏にこのような症状が生じやすいです。子供時代のトラウマを思い起こす方もおられます。
えずくのを放置しても大丈夫?
日常生活において、歯磨きは食時の後に行う必要なセルフケアです。歯磨きで毎回えずく方は嘔吐反射が嫌になり、歯みがきを控えるようになります。そのため、歯に歯垢(プラーク)が付き、歯石として歯周ポケットに沈着します。細菌感染による虫歯や歯周病が進行してしまい、大切な歯が抜けたり、歯肉も腫れるなどのトラブルが起こってしまいます。
歯磨きでえずくのを防ぐ方法
歯磨きでえずくのを防ぐためには、様々な注意が必要です。
●歯ブラシヘッドは小さなものを使用する
大きなヘッドの歯ブラシと比べて、小さなヘッドの歯ブラシの方がえずくことは少ないです。通常よりも小さなヘッドで1本1本前歯から奥歯まで丁寧に磨きましょう。
●冷やした歯ブラシで磨く
冷蔵庫で少し冷やした歯ブラシを使用すると、えずきが出にくくなります。
●あごをなるべく引いた状態で歯磨きをする
顔を上向きで歯磨きをしていると、どうしてものどの奥に歯磨き粉や歯ブラシがいきやすく、嘔吐感が出やすい状態になります。なるべくうつむき加減で、歯みがきを行ってみましょう。
●発泡性のない歯磨き剤やジェルを使用、もしくは歯磨き粉をつけない
強い発泡性がある歯磨き剤や、強い香りがついている歯磨き粉は異物感を身体に与えやすくなります。あまり泡が出ない歯磨きジェルや、水のみで歯を磨くのもおすすめです。
●舌に歯ブラシや歯ブラシの毛先を当てない
歯ブラシのヘッドや毛先が舌に当たると、どうしても嘔吐反射のスイッチが入ってしまう方が多いです。なるべく歯磨きを行う際には、歯と歯周ポケットの必要な部分のみ磨くように注意しましょう。
歯磨き時の嘔吐反射に関するQ&A
中年の男性や妊娠中の女性に多いですが、基本的には年齢や性別に関係なく起こります。
喉の奥に歯ブラシが行くと異物を感じて、反射的に嘔吐をしようとする生理現象です。
小さな歯ブラシヘッドの使用、冷やした歯ブラシで磨く、あごを引いた状態で歯磨きをする、発泡性のない歯磨き剤やジェルを使用、舌に歯ブラシや歯ブラシの毛先を当てない、などの方法があります。
小さなヘッドの歯ブラシの方が吐き気を催すことは少ないです。
冷蔵庫で少し冷やした歯ブラシを使用すると、吐き気が出にくくなります。
まとめ
「毎回えづく」と気になる方は、一度クリニックへ通院し、状態を相談してみましょう。歯磨きを嫌いになる前に様々な歯磨きの仕方を試し、効果のある歯磨きを見つけてみましょう。歯医者さんの定期健診の際、ドクターや歯科衛生士及びスタッフへお気軽に相談してみるのも一つの方法です。
参照先:Gazi University