歯周病セルフチェック
《判定》
● チェックがない場合
これからもきちんと歯みがきを心がけ、少なくとも年に1回は歯医者で定期健診を受けましょう。
● チェックが1〜2個の場合
歯周病の可能性があります。まず、歯みがきの仕方を見直しましょう。
念のため、歯医者で歯周病でないか、歯みがきはちゃんと出来ているか確認してもらうとよいでしょう。
● チェックが3〜5個の場合
歯周病が初期あるいは中等度以上に進行している可能性があります。早めに歯医者を受診しましょう。
(8020推進財団より引用)
歯周病とは、細菌の感染により引き起こされる炎症性疾患で、細菌が歯茎に炎症を引き起こし、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしてしまう病気です。
進行してくると歯茎から膿が出たり、歯が動揺してきて、最終的には歯を抜かなければならなくなります。
歯周病は30歳以上の成人の約80%がかかっているとされ、虫歯と並んで歯を失う原因のトップとなっています。
さらに歯周病はお口の中だけに留まらず、全身にも影響を及ぼすことが分かってきています。
▲ 歯周病について
炎症が続くと、歯周病菌の出す毒素が血流に乗って全身にまわり、疾患を引き起こす可能性があります。
糖尿病 | 歯周病と糖尿病は相互に関係しあっています。 歯周病があると糖尿病がよくならず、糖尿病があると歯周病になりやすい傾向があります。 炎症により生じた物質や歯周病菌が作り出した毒素がインスリンの働きを阻害します。 その一方で糖尿病にかかっていると感染に対する抵抗力が下がることから口腔内の細菌が増殖しやすくなり、歯周病が悪化しやすくなると言われています。 |
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心臓疾患 | 歯周病菌が血管を通して心臓に到達すると血管壁に炎症を起こします。 そうすると動脈硬化を引き起こし、狭心症や心筋症の原因になります。 動脈硬化の部分からは歯周病菌が多く発見されます。 |
誤嚥性肺炎 | 「誤嚥性肺炎」とは食べ物や異物を誤って肺や器官に飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。 肺や器官は咳をすることで異物が入らないように守る機能がありますが、高齢になるとその機能が衰え、食べ物と一緒に細菌を飲み込んだ時にむせると、肺の中に細菌が入ることがあります。 その結果、免疫力の衰えた高齢者の場合、誤嚥性肺炎を発症することがあります。 |
早産・低体重児 | 歯茎で産生された炎症物質が血管を通して子宮に到達すると、子宮が収縮する刺激を受けます。 そうすると出産予定日より早く子宮収縮を引き起こし、早産・低体重児出産になると言われています。 歯周病の場合、そうでない場合と比較し、早産のリスクは約7.5倍になると言われています。 |
健康な歯肉 | 歯肉炎 | 歯周炎 | |||
軽度 | 中等度 | 重度 | |||
歯周ポケットの深さ | 1〜2mm (歯肉溝) |
2〜3mm | 3〜5mm | 4〜7mm | 6mm以上 |
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症状 | 歯周ポケットはなく、歯茎が引き締まった状態です。 | 歯石や歯垢が溜まり始め、歯肉が赤く腫れています。 歯みがき時に出血することがあります。 |
見た目は歯肉炎と変わりませんが、腫れが大きくなり、骨も溶け始めています。 | 骨が溶け、歯が動き始めます。 歯肉も赤く腫れあがり、口臭・出血・不快感が出てきます。 |
歯肉は化膿し、真っ赤です。 歯根も歯石で覆われています。すでに歯を支えるのも困難な状態です。 |
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▲ 歯周組織検査表
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